人生最大のバブル

人生最大のバブルの話しだ。

バブルのはじまりは大航海時代のオランダで、輸入されたチューリップの価格がとてつもない上昇をした後に急落したことかららしいぜ。

これがチューリップ・バブル。最初のバブルはチューリップの価格からなんてすげえよな。

その後は食料から製造品まで色々とあるらしいが、俺らにとってはやはり、バブル経済だろ。

国の経済そのものがバブっちまったという、史上空前のバブル。

その震源地が俺らが生きる日本であり、今日本が苦しんでいるのは、そのしわ寄せだったりする。

世界企業の時価総額ランキングを日本企業が独占するほどの黄金時代。

この時に不動産なり株なりを買って、投資をした人がとにかく儲けた。

借金をして不動産を買い、その不動産を担保にまた借金をし、不動産をさらに買う。

そんなアホみたいなことで巨万の富が築けた狂気の時代。

それが30年ほど前のことだが、その後もいたるところでバブルが起きては弾け、その度に巨万の富を得る人間が生まれている。

直近では仮想通貨バブルだよな。

ビットコインやイーサリアムを持っていた人間は、資産が何百万倍とか、そういうレベルで増えたんだ。

今では仮想通貨で資産数兆円なんて日本人もいるし、とんでもないバブルだったよ。

ビットコインは当初100円とかで、俺が知った頃は数千円とか1万くらいだった記憶がある。

西麻布のサンダルってバーのパーティーに忍び込んだとき、芸能とかそっち系の奴らがずっとビットコインの話しをしてたのを覚えてる。

その後、日本で最初の仮想通貨取引所であるマウントゴックスにて、400億だかのビットコインが蒸発した。

それで俺は、手を出さなくて良かったなんて思っちまったんだ。

ビットコインはマルチ商法と同じだとか、詐欺だとか、よく言われてたってのもあった。

新しく出来たものだからみんな知識なんてなくて、ただ怪しいとか、危ないとか、感覚で適当に言いやがる。

それを鵜呑みにしちまって、その後にもビットコインやイーサリアムには手が出なかった。

そして、人生最大のバブルを逃したんだ。

さすがに後悔はしたが、この経験が俺に、リスクをとることの大切さと、稼ぎ方の本質を教えてくれた。

世間の声ってのは貧乏になる道だ。

普通ってのは、負け犬の平均だ。

よく考えてみてくれ。

一般人ってのは、いわゆる貧乏だよな。

普通の人もそう、貧乏だよな。

今思うと当たり前のことだが、当時はそれに気づかなかった。

普通のことしてたら金持ちにはなれない。

ビットコインは怪しいとか、投資は怖いとか、世間一般の声なんて聞いてるから、俺は人生最大バブルを逃したんだ。

怪しまずに素直に乗れさえすれば、億万長者になれていたのに。