金脈の正体

こっから先は、昨日の話しの続きだ。

仮想通貨という最大のバブルを逃した俺は、その後も様々な投資を行いは失敗した。

特にハマったのは株で、新興市場の値動きが荒い銘柄なんかを触っていた。

仕手株みたいなやつも大好きで、とにかく話題になったものに飛びつくイナゴだよ。

当然ながらボロ負けで、プロミスで200万借りて株に突っ込んで、翌日からS安2連発とかくらったこともあった。

ここでさらに失敗を重ねたことで、俺は投資家として完全に目覚めることになる。

気付いたんだ。金脈の正体に。

ビットコインってのは、最初の方は怪しまれてて、値が上がると話題になってみんな飛びついたよな。

ニュースになったり、とにかく多くの人が大きく儲かったみたいな話しが連日溢れていた。

株もそうだ。ボロ株が値上がりしてくると怪しまれる。

こんな仕手株を触っていたら危ない、どうせすぐ急落する。

そんなことがヤフー掲示板とかに書かれるが、それが気づけば値上がりして、全員乗っとけみたいな雰囲気になってくる。

結局のところ、「赤信号みんなで渡れば怖くない」現象なんだよな。

盛り上がって、みんなが買ってるって雰囲気が出ると、自分もやってみようって気持ちになれる。

で、どちらにも共通して言えるのが、そういう奴はトコトン負ける。

まわりの様子を見て、みんなやってることを確認して、石橋を叩いて渡った奴が損をする。それが投資の世界だ。

怪しい、危ない、やめた方がいい。

そんなことを言われてるときに手を出した奴だけが、莫大な富を得る。

それが真理だ。

どうやら心理学体にも、「知らない」という感情は「恐怖・嫌い」と似てるらしい。

知らないもの、よく分からないものには、自然と否定的になってしまうのが人の性ってことだな。

だが、それを理解していれば正しい判断と行動ができる。

怪しい、危険、そんな匂いのする新しいマーケットはどこだ?

俺は探しに探し、競艇投資にたどり着いた。

そして800万負けて諦めた。

さすがに三連単コロガシとかやらされて、こいつは無理だなと最終的に判断した。

次は競馬投資にたどり着いた。

そして500万ほど注ぎ込んだときに、ついに金脈を見つけた。

怪しい雰囲気のある競馬投資の中でも、さらに怪しく、マイナーなサイトだった。

サイトの作りは簡素だが情報は質実剛健。とにかく儲かった。

逆に見た目が派手で、広告もバシバシ打ってるようなサイトはまったく勝てなかった。

当たり前だよな、広告に金かけて人を呼び込んでも、自社の肝である情報に金をかけてないんだから。

本当に儲かるサイトなら、情報に心血を注ぐだけでいい。

そうすれば人は離れないから、永遠にリピーターのみでサイト運営もできるって寸法だ。

分かったろ? これが金脈の正体だ。

金脈ってのは常に、大衆とは逆にある。

みんなが不安視しているマーケットが俺にとっての金脈なんだ。

競馬投資はまだライバルが少ない。まだまだ稼げる。

だが、先行者利益はいつまでも続かない。

早い者は潤い、遅い者は失う。

俺は限界まで走り切るからよ、ついてくるなら勝手にどうぞ。